札幌市で注文住宅を建てるなら、北海道特有の厳しい気候条件でも快適に過ごせる家づくりが欠かせません。
札幌市は、年間を通して気温は-12°Cから26°Cまでと夏と冬で38度もの温度差があり、日本国内でも特に季節による変化が激しい地域です。また、意外にも北海道は地震が多い地域でもあるため、気候の特徴だけでなく災害リスクに精通したハウスメーカー選びが、快適で安全な住まいを実現する鍵となります。
そのため、札幌で注文住宅を建てるには、ハウスメーカーの見極めが大切です。
ここでは、札幌の厳しい気候に対応した注文住宅づくりで実績のあるおすすめのハウスメーカーを紹介します。
もくじ
札幌市で選ばれるおすすめのハウスメーカー5選
札幌市で注文住宅を建てる際に実績と信頼性で選ばれている5社のハウスメーカーについて、各社の具体的な強みや特色を詳しく解説していきます。
ハウスメーカー | 特徴 | 坪単価 |
---|---|---|
アイ工務店 札幌支店 | 北海道エリアの「断熱等級5」の基準を満たした高い断熱性能と自由設計が魅力。 | 62~79万円 |
住友不動産ハウジング | 受賞実績のある確かなデザイン力と高品質なオリジナルの住宅設備が特徴。 | 70~110万円 |
Skogのいえ | ナチュラルでかわいらしいデザインと機能性を両立させた家づくりが得意。 | 75~100万円 |
北海道セキスイハイム | 省エネと災害リスクに備えたスマートハウスは北海道でも5,800棟の実績がある。 | 76~160万円 |
積水ハウス 札幌支店 | 阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震で全壊・半壊ゼロで地震に強い。 | 85~150万円 |
札幌の厳しい冬を快適に過ごせる高い断熱性能や、積雪・地震に強い構造など、北海道の気候条件に適した住宅を提供するハウスメーカーを厳選しました。価格帯や特徴を比較しながら、住まいづくりの参考にしてください。
アイ工務店 札幌支店
アイ工務店はタテの「バーチカルスペース」とヨコの生活動線「ラテラルフリー」を組み合わせた自由設計の注文住宅を得意としています。
会社名 | 株式会社アイ工務店 |
---|---|
注文住宅のブランド名 |
|
坪単価 | 62~79万円 |
ZEH対応 | 〇 |
耐震性能 | 耐震等級3が標準 |
保証期間 |
|
「ダウンフロア」や「スキップフロア」を生かした収納、開放感のある「吹抜」、生活しやすいスムーズな動線設計に定評があります。
耐震性背の高いベタ基礎&剛床・モノコック工法が採用され、耐震等級3が標準装備となっているので地震が起きた際にも安心です。
また、「オリジナルダブル断熱工法」「吹付発泡ウレタン断熱」「Low-Eトリプルガラス」などが導入され、最も厳しい基準とされる北海道エリアの「断熱等級5」の性能を満たしているため、厳しい冬も快適に過ごせます。
住友不動産ハウジング
住友不動産はZEH仕様標準の高品質な住宅性能に加え、洗練されたデザインやハイグレードな住宅設備が魅力です。
会社名 | 住友不動産ハウジング株式会社 |
---|---|
注文住宅ブランド |
|
坪単価 | 70~110万円 |
ZEH対応 | 〇 |
耐震性能 | 耐震等級3に対応 |
保証期間 | 構造躯体:最長60年(初期保証は10年) |
これまで数多くのグッドデザイン賞を受賞しており、高級感のあるモダンデザインが好きな人にはおすすめのハウスメーカーの1つです。
他社では取り扱っていないオリジナルの設備・内装・外装を選択できるのも住友不動産ハウジングならではの強みです。
個々の要望に合わせて「ウッドパネル工法」「2×4工法」「2×6工法」の3つから最適な工法で建築してもらえます。
Skogのいえ
スコーグのいえは女性好みのかわいいナチュラルな雰囲気が人気で、デザイン性と機能性を両立させた家づくりを得意としています。
会社名 | 株式会社キムラ |
---|---|
注文住宅ブランド |
|
坪単価 | 75~100万円 |
ZEH対応 | △各工務店によって対応が異なる |
耐震性能 | 長期優良住宅に対応しているため耐震等級2以上に相応 |
保証期間 | 公式サイトに記載なし |
家の開口部には冬になると-20℃にもなるエストニアで生まれた「木製トリブルガラスサッシ」や「木製断熱玄関ドア」などが採用され、気密性・断熱性を高めています。
また、シックハウスの原因とされるホルムアルデヒドを吸収してくれる天然素材のゼオライトを使用した塗り壁や、リボス自然健康塗料を使った無垢床材などを使用しているため、アレルギーが心配な人にも安心です。
北海道セキスイハイム
北海道セキスイハイムは住宅を分割して管理する独自の「ユニット工法」が特徴で、「時を経ても続く価値ある住まい」づくりを大切にしています。
会社名 | 北海道セキスイハイム株式会社 |
---|---|
注文住宅ブランド |
Basic Model
Flagship Model
|
坪単価 | 76~160万円 |
ZEH対応 | 〇 |
耐震性能 | 耐震等級3に対応 |
保証期間 |
|
巨大地震にも対応できる「ボックスラーメン構造」で、阪神大震災では全7,700戸で倒壊ゼロという実績があります。
また、北海道セキスイハイムでは断熱性能を高めるため、家全体を包み込む「ダブルウォールユニット工法」や鉄骨の冷えを室内に伝えない断熱材「フェノールフォーム」などを採用しているのも特徴。
太陽光発電システムを搭載し、省エネと災害リスクに備えたスマートハウスは2022年10月末時点で北海道でも5,800棟超えの実績があります。
積水ハウス 札幌支店
積水ハウスは阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震で全壊・半壊ゼロという実績があり、耐震等級3を標準仕様としている高い耐震性が特徴です。
会社名 | 積水ハウス株式会社 |
---|---|
注文住宅ブランド |
|
坪単価 | 85~150万円 |
ZEH対応 | 〇 |
耐震性能 | 耐震等級3が標準 |
保証期間 |
|
地震のエネルギーを基礎へスムーズに伝えることで家の倒壊を防ぐ「基礎ダイレクトジョイント」、地震の揺れに合わせることでひび割れや落下を防ぐ「ロッキング式(耐震)外壁取り付け工法」などが採用し「地震に強い家」を実現しています。
また、初期保証(30年)終了後も有料による永年保証「ユートラスシステム」を導入しており、子どもや孫の代まで安心して住み続けられる長期サポートに対応しているのも業界最大手のハウスメーカーである積水ハウスならではの強みです。
札幌市の地形・気候に適した注文住宅とは?
札幌市で注文住宅を建てるなら、北海道の気候や地形に合わせて以下のような家づくりをすることが重要になります。
- 厳冬に負けない断熱性能と暖房効率の確保
- 雪の重みと落雪リスクを考慮した安全な住宅設計
- 地震リスクに備えた耐震構造
家を建ててから「失敗したかも…」と後悔しないように、重要なポイントを押さえておきましょう。
厳冬に負けない断熱性能と暖房効率の確保
札幌市は12月~3月にかけて日平均気温が4℃~-4℃前後となり寒さが厳しくなるため、厳冬に負けない高い断熱性能と暖房効率を確保することが重要です。
12月 | 1月 | 2月 | 3月 | |
---|---|---|---|---|
2022年 | -1.4℃ | -3.2℃ | -2.2℃ | 2.6℃ |
2023年 | -0.7℃ | -4.4℃ | -2.7℃ | 4.9℃ |
2024年 | -1.9℃ | -1.8℃ | -1.9℃ | 0.8℃ |
引用:国土交通省気象庁「札幌(石狩地方)日平均気温の月平均値(℃)」
特に、北海道では外気や室内の熱の出入口となる窓は大きなポイントとなり、室内を快適な温度に保つため断熱性能の高いペアガラスやトリプルガラスに加え、樹脂サッシが採用されているケースが目立ちます。
樹脂サッシは熱伝導率が低く、結露を軽減できるため北海道では広く普及されています。
また、断熱性能と省エネ性能の両方にすぐれたZEH住宅を選択すれば、国からの補助金や住宅ローンで減税の優遇を受けられるなど経済面でのメリットも大きいです。
ZEH住宅の補助金を申請するためには原則として太陽光発電システムの設置が必須ですが、北海道では雪の影響により太陽光発電システムの設置が難しい場合もあるので注意が必要です。
ただし、垂直積雪量が100cm以上の地域では、以下の条件を満たした「ZEH Oriented」に認定されることで、太陽光発電システムを設置しなくても補助金を受けることもできます。
【ZEH Orientedの認定条件】
- 地域ごとに定められた外皮の断熱性能(UA値)を満たす
- 省エネ性能が高い設備を導入してエネルギー消費量を20%以上削減する
- 立地条件をすべて満たす(北側斜線制限の対象となる用途地域+敷地面積が85㎡未満(約25坪)+2階建て以上の住宅)
雪の重みと落雪リスクを考慮した安全な住宅設計
札幌市では1年間に5m程度の積雪量があるため、雪の重みや落雪リスクを考慮した安全な住宅設計が必要です。
雪の重みによる住宅被害として、主に以下のようなケースが挙げられます。
- 屋根材や鬼瓦が壊れる
- 軒先や雨樋が歪む
- カーポートや外壁が倒壊
- 雨漏りが発生
こうした雪によるリスクは、積雪用資材を使用した寒冷地向け住宅を得意にしているハウスメーカーに依頼することで大幅に軽減できます。
また、より安全性を求め「万が一」の場合に備えたいという場合には、雪によって住宅が被害を受けた場合に補償してくれる「雪災補償」が含まれている火災保険に加入しておくのも一つの方法です。
地震リスクに備えた耐震構造
気象庁が発表している「令和6年の都道府県別の震度観測回数表」によると北海道は10位にランクインしており、実は全国的に見て地震が多い地域のため、家づくりをする際には耐震性能を高めておく必要があります。
順位 | 都道府県 | 震度観測の合計回数 |
---|---|---|
1位 | 石川県 | 2,118回 |
2位 | 富山県 | 249回 |
3位 | 鹿児島県 | 212回 |
4位 | 新潟県 | 201回 |
5位 | 茨城県 | 197回 |
6位 | 福島県 | 194回 |
7位 | 岩手県 | 185回 |
8位 | 千葉県 | 184回 |
9位 | 岐阜県 | 169回 |
10位 | 北海道 | 166回 |
引用:気象庁「令和6年(2024年)の都道府県別の震度観測回数表」
耐震性を重視してハウスメーカーを探す場合には、地震に対する建物の強度を示す「耐震等級(1.2.3)」を確認してみましょう。
耐震等級は「3」が最高となっており、震度6強~7の地震でも倒壊しないレベルとされる耐震等級1の1.5倍の耐震性能を持ちます。
また、地震に強い家づくりを得意にしているハウスメーカーでは、「耐震」だけではなく「制震」にも注力しており、より安全性の高い住宅を実現しています。
満足度の高い家づくりには見積りと相談が重要
注文住宅は人生で最も大きな買い物の一つであり、後悔しない家づくりには複数のハウスメーカーから見積りを取り、比較をすることが大切です。
特に札幌のような厳しい気候条件では、断熱性能や耐雪性能など技術面の違いが住み心地に大きく影響するため、専門家との十分な相談時間を確保することが重要です。
見積りを取る際には、「坪単価」だけでなく「本体価格に含まれる設備・仕様」「追加工事の有無」「諸経費の内訳」まで詳細に確認しましょう。同じ予算でも各社の強みや提案内容には大きな違いがあります。最低でも3社以上の見積りを比較し、担当者の対応力や提案力も含めて総合的に判断することで、将来の満足度が大きく変わってきます。
住宅展示場を活用して家づくりのヒントを集める
住宅展示場は、実際の住宅を体感できる貴重な場所です。札幌市内と近郊には複数の住宅展示場があり、各ハウスメーカーのモデルハウスを一度に見学できます。
実物の家を見ることで、最新の住宅設備や間取りのトレンドを知ることができるだけでなく、実際に歩いてみることで部屋の広さや動線の使いやすさを体感できます。
また、各社の担当者から直接説明を受けることで、カタログには載っていない技術的な特徴や施工事例なども聞くことができます。
ただし、住宅展示場では熱心な営業担当者から強引な勧誘を受けることも少なくありません。まだ具体的な計画段階ではなく、情報収集が目的の場合や、直接話をするのはまだ早いと感じる方には、「家づくりプラン」の活用がおすすめです。
家づくりプランで効率的に情報収集
「家づくりプラン」は、住宅展示場に行く前に自宅からオンラインで複数のハウスメーカーに一括で資料請求や相談ができるサービスです。希望の間取りや予算、こだわりポイントなどの条件を入力するだけで、それに合ったハウスメーカーから資料や提案を受け取れます。
また、複数社から同じ条件での提案を受けられるため、客観的な比較がしやすくなります。
札幌市の気候に適した高断熱住宅や積雪対策、地震対策など、北海道ならではの住宅仕様についても事前に理解を深めておくことで、展示場での質問もより具体的になり、充実した見学ができるでしょう。
この記事の編集者
メタ住宅展示場 編集部
メタ住宅展示場はスマホやPCからモデルハウスの内覧ができるオンライン住宅展示場です。 注文住宅の建築を検討中の方は、時間や場所の制限なくハウスメーカー・工務店を比較可能。あなたにヒッタリの家づくりプランの作成をお手伝いします。 注文住宅を建てる際のノウハウなどもわかりやすく解説。 注文住宅でわからないこと、不安なことがあれば、ぜひメタ住宅展示場をご活用ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)