かつて「500万円で新築一戸建てが手に入る!」と話題になったタマホームのプランをご存じの方も多いでしょう。しかし、現在ではこの価格設定はタマホームで見かけられません。
一体なぜ、500万円プランがなくなってしまったのでしょうか。この記事では、当時のプランが消えた理由を解説し、さらに今検討できる代案についても紹介します。
もくじ
現在、タマホームで500万円の新築一戸建ては購入できない理由
「タマホームでは500万円で新築一戸建てを購入できる」という話を聞いたことはあるでしょうか。
実際、タマホームでは500万円で家が建てられるという触れ込みで、「大安心の家5シリーズ」と呼ばれるリーズナブルな一戸建て建築の販売を行っていました。
しかし、現在タマホームで500万円の新築一戸建ては購入できません。その理由を解説します。
昔の企画で今はやっていないから
大安心の家5は、タマホームが以前行っていたキャンペーンであり、現在は販売を終了しています。
大安心の家5の「5」は500万円のことで、500万円で一戸建てが建てられると話題になりました。
低価格の理由は仕様にあります。大安心の家5は、あらかじめ決まっている間取りや仕様から選ぶ規格住宅のため、注文住宅よりも価格が抑えられるのです。
大安心の家5は販売を終了しましたが、タマホームは現在「シフクノいえ」という規格住宅のキャンペーンを展開しています。
「シフクノいえ」については、後ほど詳しく紹介します。
「本体」は500万円だったが合計すると900万円したから
大安心の家5は「500万円で購入できる」とうたわれていましたが、500万円はあくまで「本体」の最低価格です。
大安心の家5の規格は1LDK~3LDKと幅があり、間取りによっては本体価格が800万円程度になることもありました。
さらに付帯工事や諸経費もかるため、最安値でも900万円程度、場合によっては1,300万円程度かかることもあったようです。
宣伝していた価格と実態の価格に違いがあったため、誤解が生じるおそれから企画を取りやめたのかもしれません。
対処法1!タマホームで安い新築一戸建てを購入
500万円で購入できると話題になった大安心の家5は、実際には900万円以上かかります。また、すでに企画は終了しており、大安心の家5の購入はできません。
しかし、タマホームではほかにもさまざまなキャンペーンを実施しています。500万円は難しくとも、相場よりかなり安く新築を購入できます。
以下に詳しく紹介しましょう。※情報は2024年11月のものです。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。
シフクノいえ
「シフクノいえ」は、タマホームが提供する格安の戸建住宅です。大安心の家5と同じく、決められたプランから選択する規格住宅のため、費用を抑えられます。
価格は設計費や検査費、工事費といった諸経費を含めて900万円~です。安価ではあるものの設備は充実しており、標準仕様でもIHクッキングヒーターつきのシステムキッチンや、ユニットバスなど必要な設備がそろっています。
ただし、「シフクノいえ」は期間や棟数が限定されており、いつでも購入できるわけではありません。シフクノいえを希望する場合は、タマホームのホームページなどで販売状況をチェックする必要があります。
GALLERIART(ガレリアート)
GALLERIART(ガレリアート)は、タマホームが提供する平屋タイプの注文住宅です。
平屋とビルトインガレージを融合させた、コンパクトながら開放感のある様式が特徴です。
注文住宅のため内装、外装、間取りを好みやライフスタイルに合わせられる点も魅力で、耐震性能・省エネ性能ともに最高等級の仕様が標準となっており、機能面も申し分ありません。
坪単価は50~67万円程度といわれています。たとえば、30坪であれば1,500~2,010万円が目安です。
注文住宅の坪単価が90万円程度のため、GALLERIARTは格安の部類に入ります。費用を抑えつつ、好みに合ったこだわりの家を建てたい方に向いているといえるでしょう。
木麗(キレイ)な家
「木麗(キレイ)な家」は、タマホームが販売する木造の注文住宅です。
日本の伝統工法である「木造軸在来工法」に耐力面材を施しており、地震や暴風に強い構造になっています。自由設計の注文住宅で、家族構成に合った間取りをつくれます。
坪単価は40~45万円程度(30坪で1,200~1,350万円)と、注文住宅としては格安で購入可能です。木麗な家が安い理由としては、シンプルな標準仕様とオプションが限定されていることが挙げられます。
木麗な家は、標準仕様のままでは長期優良住宅に該当しません。また、選択できるキッチンやバスルーム、洗面台のグレードがやや低めです。
家のグレードや設備にこだわらず、費用を安く抑えたい人に向いています。
対処法2!タマホーム以外で500万円前後の家を購入
タマホーム以外でも格安の家を販売しています。とくに話題になっている住宅を4つ紹介しましょう。
- serendix 50(セレンディクス社)
- 無印良品の小屋(無印良品)
- BERRY HOUSE(バナナ住宅)
- BRAVO minimal plus(アイダ設計)
いずれも費用を安く抑えるためのさまざまな工夫がなされており、品質や機能面で申し分のないものもあります。
※情報は2024年10月のものです。最新情報は公式サイトなどでご確認ください。
serendix 50(セレンディクス社)
「serendix 50」はセレンディクス社が提供する、夫婦向け一般住宅です。1DKのコンパクトな間取りで、550万円(税込)という破格の安さです。
最大の特徴は3Dプリンターで「印刷」されることです。複数台の3Dプリンターでパーツを出力し、現地で組み立てる方式で、44時間30分で建設完了という短時間での建設に成功しています。
50㎡とコンパクトながら、キッチン、バス、トイレといった水回り設備を完備しており、耐震性能・耐熱性能ともに高水準を誇ります。
serendix 50は住宅ローンのわずらわしさから人を解放する新時代の家として、注目を集めています。
無印良品の小屋(無印良品)
無印良品の小屋は、300万円で購入できる格安住宅です。
現在、本体価格は「都度見積もり」となっていますが、280~400万円程度で購入できるケースが多いとされています。
ただし、本体価格にオプションや工事費用が追加されるため、本体価格だけで予算を組んでいると、予算オーバーになるおそれがあります。
部屋は9㎡のワンルームで、トイレやお風呂はオプションに含まれていません。水回りを設置する場合は、自分で手配する必要があります。
水回りがないため生活拠点とすることは難しいですが、サブルームとして趣味やテレワークに活用できるでしょう。
BERRY HOUSE(バナナ住宅)
BERRY HOUSEはバナナ住宅が提供する、300万円台から購入できる注文住宅です。
書斎や趣味の部屋といったサブルームとしての用途がメインですが、オプションでキッチンやユニットバスをつけられるため、生活拠点としても利用できます。
明確な金額設定で計画が立てやすく、予算オーバーのリスクが少ない点もメリットです。
BRAVO minimal plus(アイダ設計)
BRAVO minimal plus(ブラーボ ミニマル プラス)は、アイダ設計が提供する規格住宅です。2階建て24坪・3LDKのプランで888万円(税込)という安さが話題になっています。
間取りが固定化された規格住宅で、制作資料の削減と設計工程の短縮によりコストカットを実現。コンパクトな間取りながら、洗面所、浴室、シャッター、収納など生活に必要な設備は一式そろっています。
外観は四角形のシンプルかつスタイリッシュなデザインで、周囲の景観にもしっくりなじみやすいでしょう。
品質を落とさず安い新築一戸建てを購入するには
タマホームの住宅をメインに、格安で購入できる住宅について解説しました。ハウスメーカーや工務店が準備した間取り・設備から選択する「規格住宅」であれば、打ち合わせや図面制作の手間を省けるため、大幅なコスト削減も現実的です。
また、ライフスタイルや好みによりカスタマイズが可能な「注文住宅」でも、構造や設備のグレードを抑えることで費用を抑えられます。
しかし、価格の安さばかりに目を向けていると、住宅の品質や安全性が損なわれてしまう場合があります。また、こだわりのある方にとっては、好みの設備やインテリアを取り入れられない点は不満に感じるでしょう。
家は一生に一度の買い物であり、重要な生活拠点です。費用を抑えるのももちろんですが、納得のいく家づくりも大切です。
品質を保ったまま安く新築一戸建てを購入するには、複数社を比較・検討することが重要です。複数社を検討することで、各プランの長所・短所がわかります。相場を把握できるため、費用と品質のバランスを見極めることもできるでしょう。
また、家を建てるエリアに詳しい地方の工務店や、実績豊かな大手のハウスメーカーなど、自身と相性の良い会社を見つけやすい点もメリットです。
「メタ住宅展示場」では、間取りプランや資金計画といった希望条件をもとに、複数社のプランを紹介します。いずれも厳選された会社であり、安心して家づくりの相談ができます。
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