「駐車場が狭くてベビーカーを運ぶのが大変。もう少し通路幅を広く取ればよかった…」「客間をつくったのに使っていない。それなら子ども部屋をつくればよかった…」
このように家を建てた経験者の多くは、時間が戻るなら……と家づくりで改善したいポイントを持っています。
しかし、家を建てたあとに後悔しても、リノベーションするには多くの時間や費用がかかります。そこで、この記事では家を建てる前に知っておきたかったこと、時間が戻るならやり直したいことなど、2020年12月頃に家を建てた5人家族(夫婦、子供3人)の筆者が経験をもとに紹介します。
もくじ
経験しないとわからなかった!これから家を建てる人へのアドバイス
これから家を建てるなら、直近で家を建てた方からアドバイスをもらうのが家づくり成功の最善の近道です。
- 土地選び
- 施工会社選び
- 間取り
- 収納
- 外構
- 設備
筆者の経験をもとに項目ごとに、紹介します。
土地選びは慎重に。利便性だけで選ぶと危険!
土地を選ぶとき立地や利便性、子どもの学区だけで選ぶのは危険です。以下の点も確認しましょう。
- 近隣住民の様子
- 地盤の状態(弱いと地盤強化で予定より費用がかかる危険性)
近隣住民の様子
せっかく住み心地がよい家を建てても、ご近所問題のせいで住みにくくなる場合があります。実際にご近所問題で頭を悩ませている人も少なくありません。
そのために、希望する土地が近くの場合は休みの日に近くを散歩してみたり、近くに知り合いがいれば聞いてみるのもよいでしょう。
実際に筆者は家を建てているときに、こんな体験をしました。お願いした大工さんへ聞いたお話です。
筆者の住んでいる地域はまだ下水道が完備されていなく、汚水を浄化槽で処理して用水路に流していました。近所に住んでいる方が来て「トイレの水は、用水路へ流さないでくれ」と言われたそうです。
用水路に流さなければ、汲み取りになってしまいます。けれど、施工会社の担当者のおかげで予定していたところを回避して流せるようになりましたが、施工会社も初めての経験で驚いていました。
筆者の場合は特殊かもしれませんが、ご近所付き合いのストレスは、生活するうえで苦痛です。
ぜひ土地を選ぶ際は、近隣にどんな人が住んでいるか、変な人はいなそうか確認しておきましょう。最近では、探偵などに依頼してわからないように事前調査を依頼される方も増えています。
地盤が弱くないか
土地の場所や価格だけで決めてしまい、なにも調べずに購入すると地盤が弱い土地に当たってしまう場合があります。地盤改良の仕方や種類にもよりますが、相場は約30〜200万円です。
200万円あったら、キッチンをより使いやすく好みのデザインにしたり、自動で掃除してくれる高性能のお風呂にグレードアップしたりできるかもしれません。
建物の耐震性も大切ですが、地盤はもっと重要です。地盤が弱いと地震が起きた際に、家が傾いてしまう危険性があるため、地盤が弱い土地には地盤改良は外せません。
筆者は土地を選ぶときに、実際に施工会社の担当者にお願いして地盤調査を行いました。地盤調査は、大切な家を長持ちさせる大切な工程です。費用はかかってしまいますが施工会社の担当者に相談してください。
施工会社選びは、担当者との相性も必要
施工会社が決まったけれど、担当者と相性が合わない場合もあります。実際に担当者と相性が合わなく、思った家にならなかった人もいます。
施主(家を建てるお客様)への報連相がいき届いていなく、完成が遅れることを2、3日前に知った人もいます。
また、イメージを担当者に伝えたのにもかかわらず「完成したらイメージと違っていた」なんてこともあります。
担当者とたくさん会話して、遠慮せずにひとつひとつわからないことを解消していくことは、とても大切です。
「相性が合わない」と感じたら、担当者を変えてもらうのもひとつの手です。焦らずに自分に合った信頼できる施工会社、担当者を選びましょう。
見た目に囚われてない?生活導線をイメージした間取りの重要性
モデルハウスのような間取りにすると、実は生活しにくいかもしれません。以下のように実際に生活しやすいかどうか、必ずシミュレーションしておきましょう。
- 隣の家と窓の位置が向かい合っていないか
- 洗濯機と洗濯干しをする場所は、遠すぎないか
実際に筆者は、リビングとお手洗いが直結した間取りにしたので来客時には音やニオイが気になっています。2階にお手洗いを設置しなかったので1階しか利用できず、住んでいる人だけでなく、遊びに来た方が利用しにくい間取りになってしまったのが後悔ポイントです。
いまはVRで家を見られ、イメージもわきやすい時代です。生活導線がうまくいかないと、日々のストレスにもなってしまいます。
ぜひ家族全員の生活導線を意識した間取りにしてください。
収納は数だけじゃない!奥行きと大きさも要確認
収納は数があったほうが便利ですが、奥行きや幅も重要です。幅が狭いと横幅の広いものを入れるときに不便です。また、奥行きがありすぎると、奥にしまったものが取り出しにくくなります。
図面だけを見て、大体の大きさや奥行きを把握するのは難しいでしょう。
実際に筆者も階段下収納をつくってもらいましたが、奥行きはあるものの高さが足りなかったり、奥行きがありすぎて奥に入れてしまったりして、引っ越し以来中のものを取り出していません。仮に出したとしても、また奥へ片付けるのが億劫だなと感じています。
対策として、棚の高さを変更できる仕様にしておけば高さの心配はいりません。
見た目に囚われないで!将来も視野に入れることが大切
家は建てたばかりではあまり気になりませんが、修繕、改装、維持についても考えておく必要があります。家の内装も、外構も外見にだけ囚われてしまうと、将来思いもよらない出費につながるためです。
メンテナンスを怠ってしまうと、家は長持ちしません。実際に歴史ある建造物は、丁寧にメンテナンスをしているからこそ50年、100年と保っていられます。
たとえば、ウッドデッキは魅力的ですが、外にあるため雨風に当たり月日がたつごとに劣化していきます。腐りにくい材料を使用していても、ノーメンテナンスでは外観や機能性を保てません。
DIYでメンテナンスも可能ですが、材料の購入にメンテナンスの手間、知識も必要です。プロにお願いすると大きさや業者にもよりますが、約4〜約30万円のメンテナンス費用がかかります。見た目にとらわれるのではなく、住んだあとのメンテナンスの有無や費用も視野に入れながら家づくりをしましょう。
コンセントの数、位置も重要!
コンセントは多めに設置するのがポイントです。
特にキッチンはコンセントの位置で後悔しやすい場所です。あとからコンセントを増やそうとすると、費用や手間がかかります。コンセントは専門の資格がある人でないと増やしたり、工事をしたりできないからです。
コンセントの数が少ないと電源タップなどでたこ足配線をする必要があり、非常に危険です。たこ足配線になると発火はショートする危険性があり、できれば避けたいところです。そのためには、コンセントを少し多めに設置をしたほうがよいでしょう。
また、子ども部屋に将来エアコンを付けたい場合はエアコン専用のコンセントの設置が必要です。
筆者は子ども部屋にエアコン用のコンセントを設置していなく、エアコン設置時にコンセントを新たに設置してもらいました。エアコン設置費用にプラス、コンセント設置費用もプラスでかかり後悔しました。
コンセントは数を多めに、位置も気にしてみましょう。将来をある程度見通してコンセント設置すると、将来的に楽です。