新築住宅の施主検査でよくあるトラブル!見逃し注意のチェックポイント

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新築住宅の施主検査でよくあるトラブル!見逃し注意のチェックポイント

住宅を建築するときは、施主検査を行います。施主検査で依頼どおりに建築されているかどうか、傷などがついていないかを確認します。実際に住んでから見つけても、誰が原因なのかわからないため、施主検査でしっかりチェックする必要があります。

施主検査を行うときに、どういったところをチェックすべきか紹介します。

家の新築では欠かせない!施主検査とは

施主検査とは、新築やリフォームなどを依頼した施工会社が行った工事を、施主が問題ないか検査をすることです。

施主検査は、施工中の検査と完成後の検査の2種類があり、気になる点や不具合などが見つかれば、施工会社に改善を指示できます。

施主検査でチェックするポイント

施主検査を行うときは、特に次のポイントをチェックしましょう。

施工中の検査

施工中の施主検査でチェックしておきたいポイントは、次のとおりです。

施工中のチェックポイント

  • 依頼どおりに施工されているか(変更点や追加内容が反映されているかなど)
  • 基礎コンクリートの亀裂や欠けなど
  • 断熱材がすき間なく詰められているか

施工中の検査では、壁内や床下など、施工後に見えなくなってしまう部分を、特に注意して確認しましょう。こまめに写真撮影しておくこともおすすめです。

また、施主検査以外でも、何度か工事中の現場を確認しておくとよいでしょう。

施工後の検査(竣工検査しゅんこうけんさ

施工後の検査(竣工検査)で、屋内と外周でそれぞれチェックしておきたいポイントは次のとおりです。

施工後のチェックポイント(屋内)

  • 施工は図面どおりか
  • 建材のデザインは仕様どおりか
  • 床材や設備などの傷の有無
  • ドアや窓の開閉
  • 窓や照明の位置
  • 水回り設備の作動
  • コンセントの位置や高さ

 

施工後のチェックポイント(外周)

  • ベランダの防水
  • 基礎や外壁、ポーチタイルなどのひび割れなど
  • 外壁のデザインや張り分け
  • 土地の境界
  • 雨樋あまどいの固定
  • 外構工事の完了

引き渡し後に傷や不具合を発見しても、施工中についたものか判別がつかず、補修してもらえないおそれがあります。あとから補修してもらえないおそれがあるものは、施主検査で見落とさないよう慎重に確認しましょう。

また、施主検査では、次のものを用意するのがおすすめです。

施主検査時におすすめの持ち物
おすすめの持ち物 利用用途
スマートフォン カメラやライトなどの代わりに使用
筆記用具 メモなどを取る
マスキングテープ 傷などの指摘箇所を現場に貼る
図面 現場との整合性を確認する
メジャー 寸法を確認する
ウェットティッシュ 軽い汚れを拭き取る

施主検査でチェックするポイントは数多くあるため、事前にどのように確認するかルートを決めておきましょう。当日はチェックポイントを確認しながら検査するとスムーズに進められます。

よくある施主検査のトラブル

施主検査でよくあるトラブルには、次のものがあります。

  • 発注した図面と異なる
  • 工事が雑で傷や不具合箇所が多い
  • 工事の遅延で施主検査ができない

それぞれのトラブルについて、詳しく解説します。

発注した図面と異なる

天井の高さや部屋の寸法など、図面と異なる箇所がある場合はすぐ施工会社に確認しましょう。

指摘した内容とそれに対する施工会社の対応は、口頭による指示だけだと忘れてしまうおそれがあります。必ず図面などにメモをして書類として残しておきましょう。

工事が雑で傷や不具合箇所が多い

施主検査で傷や不具合箇所が多く見られる場合は、施工会社への不信感によってトラブルへと発展するおそれがあります。

補修が可能なのか、取り替える必要があるのかは、傷の深さや不具合内容によって異なります。どのような対応が可能なのか、施工会社に対応しましょう。

工事の遅延で施主検査ができない

工事の遅延によって、予定どおりに施主検査ができないケースもあります。考えられる工事の遅延理由は次のとおりです。

工事の遅延理由
遅延理由 遅延の原因
やむをえない事情
  • 想定外の天候不良
  • 社会情勢などによる建材や住宅設備の納期遅延
建築会社が原因
  • 施工ミスによる補修工事に時間がかかった
  • 工程の段取りが悪かった
施主が原因
  • 追加依頼や修正要望などの頻発
  • 施主都合による工事中断

工事遅延で施主検査予定日までに建物の完成が間に合わなければ、引き渡し日にも影響するおそれがあります。早めに工期を延ばすなど、打ち合わせが必要です。

施主検査でミスを見つけたときの対処法

施主検査で施工会社のミスを見つけたときは、どのように対応するべきでしょうか。施主検査で発覚した施工会社のミスを、スムーズに対処してもらうためのノウハウを紹介します。

指摘内容を書面や写真で残す

施主検査でミスを見つけたときは、施工会社に指摘するだけではなく、自分で必ずメモに残して、指摘箇所の写真を撮影しておきましょう。

口頭で伝えただけでは、忘れられてしまったり、対応もれが発生したりするおそれがあります。さらなるトラブルへ発展しないためにも、記憶だけではなく、記録をきちんと残しておきましょう。

細かく言いすぎない

傷や汚れなどは、あまり細かく言いすぎないように心がけましょう。

工事現場では、建材の搬入や人の出入りなどで、どうしても細かな傷がついてしまいます。施主からすれば気になるかもしれませんが、細かく目立たない傷を指摘しすぎると、対応を断られたり印象が悪くなったりすることがあります。

傷がゼロの住宅を建てるのは現実的に不可能です。神経質になりすぎずに、目立ったり深かったりする傷を指摘して、補修をお願いしましょう。

指摘内容の対応完了日を確認する

指摘した内容をいつまでに対応してもらえるのか確認しておきましょう。

引き渡し日までに対応完了するのが最善です。しかし、時間がかかるようであればいつまでに対応できるのかを確認して、トラブルにならないようメモなどに記録しておきましょう。

プロによるチェックを依頼する

施主検査を正しく行えるか不安な場合は、プロにチェックを依頼できます。「ホームインスペクション」とも呼ばれています。詳しくは次の項目を参考にしてください。

プロの目でチェック!ホームインスペクションのすすめ

ホームインスペクションのイメージ画像

施主検査にしっかりと対応できるかどうか不安であれば、プロがチェックするホームインスペクションという方法があります。ホームインスペクションについて解説します。

ホームインスペクションとは

ホームインスペクションとは、建物のプロであるホームインスペクター(住宅診断士)が、第三者の目線で住宅の劣化状況や不具合の有無などを診断することです。

中古の不動産売買において、不動産会社がホームインスペクションについての説明を買主や売主に行うことと、インスペクション事業者をあっせんできるかを告知することが2018年の法改正により義務化されました。

これにより、ホームインスペクションの認知度は徐々に高まりつつあります。

ホームインスペクションのメリット・デメリット

ホームインスペクションのメリットとデメリットは次のとおりです。

ホームインスペクションのメリット・デメリット
メリット デメリット
  • 自身だと見抜けない箇所を指摘してくれる
  • 引き渡し後にトラブルになりにくい
  • 費用と調査期間が必要
  • すべての不具合を発見できるとは限らない

ホームインスペクションは、会社にもよりますが、申請から調査実施まで約1週間かかります。また、調査後に作成する調査報告書が届くまでどれくらい時間がかかるのか、事前に確認しておきましょう。

ホームインスペクションの費用

ホームインスペクションの費用は、物件の種類や調査方法によって異なります。それぞれの内容を表にまとめました。

ホームインスペクションの費用
調査方法 戸建住宅の費用相場(円) マンションの費用相場(円)
目視で可能な調査 約5〜7万 約4〜6万
目視のみで判断できない調査
(屋根裏や床下への立ち入りなど)
約6〜12万

マンションの場合は戸建よりも確認項目が少なく、目視のみで調査することがほとんどです。

ホームインスペクションは費用がかかりますが、大切な住宅を専門家によって診断してもらえるため、積極的に利用することをおすすめします。

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