住宅ローンの勤続年数はごまかすとバレる?正直がいい?審査に通る方法

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住宅ローンの勤続年数はごまかすとバレる?正直がいい?審査に通る方法

住宅ローンを申し込む際、「勤続年数が短いと住宅ローンの審査に影響があるのでは?」と心配になる人は多いでしょう。

転職直後で勤続年数が短い場合、審査に落ちてしまわないかと不安になり、申請内容をごまかそうと考えるかもしれません。しかし、ごまかしによる虚偽の申告は、大きなリスクを伴います。

仮に審査に通っても、バレた際には契約解除となり一括返済を求められるでしょう。

本記事では、勤続年数をごまかすとどうなるか、正直に申告すべき理由、さらに勤続年数が短くても審査に通る方法を紹介します。

住宅ローンの勤続年数はごまかしたらバレるリスクがある!

住宅ローンの審査で勤続年数をごまかすことは、非常にリスクが高い行為です。金融機関は、審査時にさまざまな方法で申込者の情報を確認するため、虚偽内容がバレる可能性が高いでしょう。

虚偽の申告が発覚すれば、住宅ローンの審査に落ちるだけでなく、今後の金融取引にも悪影響を与えかねません

ここでは具体的にどういった方法で、勤続年数のごまかしがバレるのかを見ていきましょう。

信用情報機関で過去の記録を照会される

住宅ローンの審査では、金融機関は信用情報機関に登録された情報を照会します。信用情報機関には、過去のカードローンやクレジットカードの利用履歴が記録されています。

利用履歴から利用者の本人情報である確認日時点での電話番号や勤務先名、本人確認書類の種類などを閲覧できます。

金融機関は、住宅ローンの申込内容と照会した信用情報が一致しなければ、不正を疑って詳細な調査を行うでしょう。

健康保険証の内容と申込内容の不一致

住宅ローン審査では、健康保険証の情報が確認されることもあります。健康保険証には、加入日や所属する健康保険組合が記載されており、加入日から金融機関は現在の勤続年数を確認できます。

たとえば、健康保険証の加入日と、申込書に記載された勤続年数が一致しない場合、金融機関は虚偽の申告を疑い、より詳細な調査を行います。

源泉徴収票の記載内容に退職日が記載

住宅ローンの審査では、収入状況の確認資料で源泉徴収票の提出を求められます。源泉徴収票の記載内容に前職での給与や退職日などが詳細に記載されており、勤続年数の疑義を確認する際に有効です。

申請者が転職1年目で勤続年数をごまかした際、源泉徴収票に記載された退職日から勤続年数のごまかしがバレるでしょう。

金融機関は申込内容に疑義を抱いた際、本来の審査目的でない資料から疑義内容を確認するすべを持ち合わせています。小手先のごまかしは金融機関の審査には通じません。

勤続年数を正直に申告したらどうなる?

勤続年数が短い状態で住宅ローンの申し込みをする場合でも、正直に申告することがもっとも賢明です。正直に申告することで、金融機関からの信頼を得やすくなるでしょう。

申込内容によっては、勤続年数以外の要素から総合的に判断して審査に通る可能性があるでしょう。

勤続年数を正直に申告した場合にどうなるのか、具体的に見ていきましょう。

勤続年数1年未満の場合、審査に通りにくい傾向

令和5年度の民間住宅ローンの実態に関する調査によれば、勤続年数が1年未満の場合、審査に通りにくい傾向にあります。

住宅ローンの審査項目
勤続年数 回答数(件)
3年以上 138
2年以上 47
1年以上 598
1年未満 175

参考:国土交通省『民間住宅ローンの実態に関する調査「令和5年度」』

勤続年数1年以上を審査基準とした回答数が598件に対して、1年未満の回答数は175件でした。多くの金融機関にて勤続年数1年を審査判断の基準にしているのでしょう。

金融機関は住宅ローンの審査で安定した収入を重視するため、勤続年数が短すぎると収入の安定性がなく審査を通せません。

ただし、勤続年数1年未満で収入に不安があっても他の副業収入や不動産賃貸収入などがあれば、補完要素となって審査に通る可能性があります。

虚偽の申告はリスクが高く、正直に申告すべき

勤続年数をごまかす虚偽の申告は、信用を失うリスクが非常に高いです。虚偽が発覚すれば、審査に通過できないうえに、当該金融機関で住宅ローンの再申込を受け付けられなくなるでしょう。

住宅ローンの審査項目は勤続年数だけではありません。金融機関は、さまざまな審査項目を考慮して総合的に判断しますが、虚偽の申告の発覚により審査自体が中止になりかねません。

仮に勤続年数で審査に落ちたとしても、翌年に再申込できるように正直な申告を行いましょう。

審査通過後に虚偽申告が発覚するとどうなる?

審査に通過後に虚偽の申告が発覚すれば、契約が解除され、一括返済を求められるでしょう。不正の発覚による契約解除については、契約書の契約事項として含まれることが多くあります。

虚偽申告の発覚後に信用情報へ注意事項として記録され、将来的に資金が必要になり申し込みをしたローンの審査にも悪影響が出ます。

ご自身に対するリスクを避けるためにも、最初から正直に申告することが重要です。

勤続年数以外で重要視される住宅ローン審査項目のランキング

勤続年数以外にも、住宅ローンの審査で重要視される項目は多くあります。以下は、令和5年度の国土交通省のデータに基づいたランキングです。

重要視される住宅ローン審査項目のランキング
順位 項目 割合(%)
1位 完済時年齢 98.5
2位 健康状態 96.6
3位 借入時年齢 96.0
4位 年収 94.0
5位 勤続年数 93.6
6位 返済負担率 92.0
7位 担保評価 91.8
8位 金融機関の営業エリア 90.4
9位 連帯保証 87.1
10位 国籍 75.6
11位 雇用形態 71.5
12位 融資可能額(融資率):購入の場合 70.3
13位 融資可能額(融資率):借換えの場合 65.9
14位 カードローン等の他の債務の状況や返済履歴 65.7
15位 申込人との取引状況 49.8
16位 業種 43.5
17位 家族構成 34.9
18位 雇用先の規模 32.9
19位 所有資産 31.7
20位 性別 24.4
21位 その他 6.1

参考:国土交通省『民間住宅ローンの実態に関する調査「令和5年度」
表のとおり、勤続年数以外にも完済時年齢や健康状態、年収などが重要視されています。これらの項目が強固であれば、勤続年数が短くても審査に通る可能性が高くなるでしょう。

勤続年数が短くても住宅ローンの審査に通る方法

勤続年数が短くても、住宅ローンの審査に通る可能性があります。ここでは、具体的な方法を紹介するので、参考にしてください。

同業界や同職種なら勤続年数の加算できる可能性

転職が同業界や同職種であり、スキルアップを目的としていることを伝えられたら、前職の勤続年数を加算してもらえる可能性があります。

前職と転職先の職務内容が一貫している場合は、金融機関に対して安定性もアピールできるので相談してみましょう。

大手企業への転職や正社員への雇用、公務員としての採用になった場合は、安定した収入が見込まれ、金融機関の審査判断に有利になります。

年収や貯金額、保証人の利用で返済能力をアピール

勤続年数が短くても、年収や貯金額が十分であれば、住宅ローンの返済能力をアピールできます。さらに、保証人を立てることで、金融機関が懸念する回収リスクの軽減となって審査に通る可能性が高まるでしょう。

高収入の人は、直近の給与明細を提示すると具体的な証拠となり効果的です。また、預金や資産を多く保有している人は預金通帳の写しや不動産謄本を提出すると説得力が高まります。

勤続年数が短くても審査の通過が可能な金融機関を探す

金融機関によっては、勤続年数が短くても融資を行うところがあります。審査項目として年収や担保評価、自己資金などを重視して総合的に判断し、柔軟に対応してくれる場合が多いです。

前述した住宅ローン審査項目のランキングからわかるとおり、勤続年数は全体で5位と、同じ90%代の比率も他に7つあります。勤続年数だけで審査判断されないことがわかるでしょう。

担保評価の高い住宅を購入する

担保評価の高い住宅は、勤続年数が短くても審査に通る可能性があるでしょう。

金融機関は、住宅ローンの返済が困難になった際に、担保物件である住宅の売却でローンの完済を見込みます。担保評価が高ければ、金融機関にとってリスクが低いと判断され、審査で有利になるでしょう。

担保評価が高くなる条件は、立地の良さや築浅物件、ファミリー向けの間取りなどです。また、築年数が古くてもリフォームやメンテナンスが行き届いた物件は、担保評価が高くなりやすいでしょう。

住宅ローンの審査では担保評価も重要!これから家を建てるなら?

住宅ローンの審査では、担保評価が重要な審査項目です。担保評価とは金融機関が対象物件を評価して、申込者が住宅ローンを返済不能になった際、物件の売却により回収を見込んでいる金額を意味します。

担保評価の金額が住宅ローンの申込金額をカバーできればできるほど、金融機関の回収リスクが下がり審査に有利でしょう。

担保評価の金額が高い物件は住宅ローンを借りやすくなるため、注文住宅の購入で申し込まれる方が多い傾向です。注文住宅は新築物件かつ最新の建築基準で建設されるため、担保評価が高くなります

また、担保評価が高くなりやすい立地の良さや間取り、最新機能・設備などが備わっていると、審査に有利です。

立地の良い地域とは、商業施設などの利便性が高い施設の近くや駅の近く、公共交通機関が充実しているところです。

間取りは、ファミリー層向けの2LDKや3LDKなどが人気で需要が安定しているため、担保評価が高くなる傾向にあります。

断熱性能や耐震性能、バリアフリー設計などが充実していることも担保評価を高めるでしょう。

住宅ローン審査の判断にどのような家を建てるかが影響するので、計画段階から担保評価を意識することが大切です。


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