注文住宅を検討するときは、まず家を建てる場所を決める必要がありますが、この段階でつまずいてしまう人は多いです。建築地は途中で変更できないため、失敗したくありません。では、家を建てる場所は、どのように決めればよいのでしょうか。
もくじ
家を建てる場所の決め方
家を建てる場所を決めるときに、多くの人が悩むポイントは以下の3つです。
- 実家との距離
- 学校との距離
- 勤務先との距離
これらすべてを満たすことは難しいため、3つの場所については優先順位をつけておきましょう。それでは、それぞれのポイントについて解説します。
実家との距離
夫と妻それぞれの実家が近ければ問題ありませんが、それぞれの実家が離れている場合は中間地点に家を建てるのではなく、どちらかの実家に寄せることをおすすめします。
そもそも実家に近い距離で家を建てる人の要望は、「子育てを手伝ってもらいたい」、「何かあったときにすぐに協力してもらえる」などです。家を建てる場所をそれぞれの実家の中間地点に決め、どちらの実家からもある程度距離が離れてしまうと、これらの要望を満たせないおそれがあります。
そのため、まずは実家との距離を考える理由を明確にしましょう。上記のように子育てやトラブル時の協力が目的なら、どちらかの実家に寄せることで要望を満たせるでしょう。
学校との距離
家を建てる場所を選ぶうえで、小学校や中学校の距離も重要なポイントです。
学校までの距離が近ければ、長い距離を歩く必要がないため通学時の危険を減らせるメリットがあります。一方で、子どもがすぐに帰ってくることで、家事や仕事の時間が短縮されるデメリットもあります。
学校との距離を考えるうえで重要な点は、義務教育は9年間ということです。一生住む場所を探すうえで9年間をどこまで重要視するのかは、家族でしっかり話し合う必要があります。
勤務先との距離
学校と違って勤務先へは、何十年も往復する可能性があります。そのため、電車と車どちらを利用するにしても、毎日ストレスなく通勤できるかどうかは必ず確認しておきましょう。
ただし、在宅ワークの頻度が多い場合はそれほど影響するポイントではないため、通勤頻度とのバランスも重要です。
家を建てる場所が決まった!土地探しのチェックポイント
家を建てる場所がある程度決まれば、いよいよ土地探しのスタートです。土地探しは自分でポータルサイトから探したり、不動産会社から紹介を受けたりして候補を絞りますが、よい土地があったからといってすぐに購入を決めるのは危険です。
特に自分で探す場合、ポータルサイトには重要なポイントが掲載されていないことが多々あります。土地探しで失敗しないためのチェックポイントを解説します。
ハザードマップの内容
ハザードマップには、自然災害が発生した場合の想定被害や危険区域が掲載されています。ポータルサイトにはハザードマップに該当する区域であっても掲載がされていないことがあります。
そのため、候補の土地が見つかった際には、最低でも「浸水想定区域」「地震被害想定」「土砂災害区域」のハザードマップを確認しましょう。
浸水想定区域
浸水想定区域は、主要河川が氾濫した際に起きる浸水想定が掲載されています。主に30年に1度から1000年に1度の洪水被害について公開されています。また、被害の度合いについても0.2〜10mまでと幅広いため、候補の土地がどのくらい被害を受けるおそれがあるのかを確認しましょう。
地震被害想定
地震被害想定は巨大地震が起きる可能性がある以上、必ずチェックするポイントです。また、地震と津波の被害は同時に起きることがあるため、地震被害と併せて津波被害の有無や避難場所などの情報を押さえましょう。
土砂災害区域
土砂災害には「土砂災害警戒区域」と「土砂災害特別警戒区域」があり、土砂災害警戒区域であれば土地の購入に関しては問題がありません。しかし、土砂災害特別警戒区域の場合は都道府県知事の許可が必要になるケースがあります。つまり、地方に住みたいと考えて理想の土地を見つけたとしても、土砂災害特別警戒区域に該当している場合は購入できないおそれがあります。土地探しをしている場所に土砂災害区域がないか、しっかりチェックしましょう。
地盤の硬さ
地盤が硬い土地であれば地滑りの危険が少なく、地震にも強いです。また、地盤が弱い土地は、家を建築する前に地盤を強くする工事(地盤改良工事)が必要です。地盤が硬い土地は地盤改良工事の必要がない、もしくは工事費用が安く済むため、家づくりの総額を下げることにもなります。
インターネットで調べられる「地盤サポートマップ」などを参考にして、候補地の地盤をチェックしましょう。ただし、地盤が硬い場所に限定してしまうと、候補地が極端に減ってしまうおそれがあるため、注意が必要です。
地域のルール
町内会やお祭りの準備、お寺の掃除などのルールがある地域は意外と多いです。比較的新しい分譲地であれば、それほど面倒なルールはありませんが、回覧板など昔ながらのルールが残っている地域もあるでしょう。
そのため、土地を購入する前は必ず不動産会社に地域のルールを調査してもらい、納得したうえで購入しましょう。
土地探しの進め方
現代はインターネットで多くの土地情報を得られますが、結局のところ、どのように土地探しを進めればよいのでしょうか。土地探しの進め方をわかりやすく紹介します。
ステップ①家づくりの要望をまとめる
まずは、家族で家づくりについて話し合い、どのような要望があるのかを洗い出しましょう。そのうえで、要望の優先順位をつけることが重要です。
すべての要望が満たされる土地が見つかればよいのですが、それは非常に難しいでしょう。そのため、必ず入れる要望とできれば入れたい要望に分けてまとめるのがポイントです。
ステップ②総予算、建物予算、土地予算を決める
要望がまとまれば、お金のプロであるファイナンシャルプランナーなどに相談をしながら総予算を確定します。総予算が決まったら、土地・建物にどのように予算を分配するのかを決めます。
このように、建物予算と土地予算は同時期に決めるため、早い段階で建築会社の絞り込みをする必要があります。
ステップ③要望と予算を満たす物件をピックアップする
土地予算が決まれば、要望と予算を満たす物件をピックアップします。
土地選びのポイントは、少しでも気になる土地はすべて候補に入れることです。なぜなら、土地はポータルサイトの情報や現地確認だけでよい土地かどうかがわからず、最終的な判断には建物の建築プランや総予算とのバランスが重要になるためです。
そのため、少しでも気になる物件は候補に残し、まったく該当しない物件を除外しましょう。
ステップ④土地の現地確認を行い、プランをあてはめて購入検討する
土地の現地確認を行い、住むイメージがつく物件があれば、建築会社に建築プランの作成を依頼しましょう。建築プランや総額、周辺状況などに問題がなければ、購入しても問題ない土地といえます。
このように、要望→予算設定→土地の選定→土地の現地確認→建築プランという順番で進めることで、納得のいく家づくりができます。
建築会社選びはメタ住宅展示場で
土地探しの方法やポイントは解説しましたが、建築会社選びはどのように進めていけばよいのでしょうか。
住宅展示場では、数十社もの建築会社が並んでいるため、すべてを比較検討するのは困難です。そこでインターネットでモデルルームの見学ができる「メタ住宅展示場」がおすすめです。メタ住宅展示場は、全国各地に点在するモデルハウスを自宅から「いつでも・手軽に・好きなだけ」閲覧ができます。
見学するたびに営業を受けることもなく、効率よくモデルルームを見学できます。完全無料でモデルルームの見学ができるため、活用してみてはいかがでしょうか。