「家がほしい!」そう思ったときに、まず何からはじめたらよいのでしょうか。家を建てるには、土地探し、設計、住宅ローンの申請など、手をつけなければいけないことが多々あります。山のようにある「やること」の中で、一番先にはじめることを紹介します。
もくじ
家を建てるにはまず何からやるのか
「家を建てよう」と思ったら、まずやることは「いつまでに建てるか」を決めることです。
「家を建てたいな」と思っているだけだと、いつまで経ってもマイホームを夢見ているばかりで、何も進まないままになってしまうでしょう。家を建てるには、具体的に考えることが大切なのです。まずは、家を建てるスケジュールを確認して、「いつまでに建てるか」を決めてしまいましょう。
いつまでに家を建てるのかが決まると、スケジュールをもとに逆算していけば、いつまでにどんなことをすればよいのかがわかります。マイホームまでの道のりが具体的になるのです。
家を建てるときはまず、いつまでに家を建てるのかを決めて、次に家を建てるスケジュールを確認しましょう。
家を建てるスケジュールの目安
家を建てるときにかかる期間は人によって異なりますが、大まかには次のようなスケジュールで進んでいます。ただしあくまでも目安で、順調に進んだ場合のスケジュールです。
期間 | 手順 | 内容 |
---|---|---|
1~3カ月 | 事前準備 |
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3~6カ月 | 土地の購入 |
|
4~6カ月 | 家の設計 |
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3~6カ月 | 住宅ローンの申し込み | 土地・住宅ともにローン審査を行う |
7~10カ月 | 家の建築 | 家の建築を行う |
11カ月 | 引き渡し・手続き | 新居の引き渡し、登記の手続き |
12カ月 | 入居 | 新居へと引っ越す |
土地探しなどが思ったように進まなければ、スケジュールはこれよりも長くなります。また、情報収集や設計でさらに時間をかける場合もあるでしょう。
購入を検討してから半年経っても土地の購入や家の設計まで進まない場合は、このスケジュールより時間がかかることが多いです。無理に進めようとはせず、自分のライフスタイルにあったペースで進めていきましょう。
スケジュールを決めたら次にやること
家のスケジュールを大まかでも決めたら、次は家を建てる下準備をはじめましょう。家を建てる下準備には、次のものがあります。
- 建てたい家のイメージを固める
- 家の情報収集をする
- 大まかな予算を決定する
これらをちゃんと決めないままだと、家の計画そのものが漠然とした状態のため、思うように話を進められません。下準備がある程度できていれば、予算でできること・できないこと、イメージの練り直しなどの段階へ進められるのです。
建てたい家のイメージを固める
最初にはじめるべきことは「家のイメージ」を固めることです。家族が楽しく、快適に過ごすには、どのような家を建てればよいのか、まずはイメージを膨らませていきましょう。
家族は何人くらいで暮らすのか
家のイメージを固めるにあたって重要なのは「何人で暮らす家なのか」ということです。家族構成は家を設計するときに、部屋の数やリビングの広さ、収納などにも関わってきます。特に子どもの人数は重要で、将来的に生まれてくる子どもも想定する必要があります。
ただし出産は何が起こるかわかりません。生まれてくる子どもが双子や三つ子といったサプライズも起こり得るため、かっちりと決めすぎないことが大切です。
どのような暮らしをしたいのか
建てた家でどのような暮らしをしたいのかをイメージしましょう。家族が頻繁に交流できる暮らしをイメージしているのであればリビングを広くし、木々の緑に囲まれて暮らしたい場合は室内よりも庭のスペースを優先するという考え方もあります。このような暮らしのイメージが、家の設計を左右します。
光がたくさん射し込む家にしたい、というような漠然としたイメージでも構いません。この場合は、窓を多く設置して採光を増やすという方法で、イメージを実現できます。
優先したいことは何かを決める
家のイメージはいくらでも膨らませられますが、そのままでは収拾がつかず、具体的な設計に結びついていきません。そのため、イメージしたものの中から本当に必要なものを取捨選択して、何を優先するべきか整理していきましょう。
必ず実現したいこと、可能なら実現したいことなど、整理して順位づけをすることで、建てる家のイメージが具体的になっていきます。
子どもが一緒に暮らす期間は意外と少ない
住宅ローンの返済期間を35年と考えると、そのうち子どもと一緒に暮らす期間は意外と短いです。家を建てるタイミングにもよりますが、おおむね10~20年程度です。
そのため、子ども部屋を人数分用意すると、将来的に持て余すことになります。最近は大きめの部屋を間仕切りなどで区切り、年齢などに合わせてスペースをつくるプランも増えています。もちろん思春期の子どもたちのプライバシーは、しっかりと確保する必要があります。
家の情報収集を行う
建てたい家のイメージが固まってきたら、次は家の情報収集をしましょう。頭の中で作り上げたイメージは、実際にモデルハウスを見学したり、不動産会社の担当者に話を聞いたりすることで、具体的になっていきます。
Webサイトをチェックする
家の情報収集でもっとも手っ取り早い方法は、Webサイトをチェックすることです。いまはWebサイトに多くの情報が集まっているため、パソコンやスマートフォンで検索してみましょう。
注文住宅を建てるつもりでも、建売住宅の情報は勉強になります。間取りや設備などを確認することで、自分のイメージを補えます。
住宅情報誌を読む
住宅情報誌も参考になる情報の宝庫です。書店だけでなくコンビニにも置かれているうえに、フリーパーパーも多いのでお金がかかりません。Webサイトと比べて、本のほうが一目で見られる情報が多いので、複数の住宅を比較しやすいというメリットがあります。
住宅展示場やモデルハウスへ足を運ぶ
有名ハウスメーカーのモデルハウスが集まった住宅展示場は、家を建てるときの強力な味方です。ハウスメーカーの住宅をまとめて見られるので、それぞれのよいところを比較でき、まねしたい点も見つかるでしょう。各社の営業担当者と話ができるので、さまざまな質問をすることで知識を得ることもできます。
特にローンの組み方など金銭面についての情報は、各社の意見を参考にすることで、無理なく借り入れられる金額の目安をつけるのに役立ちます。
また住宅展示場ではキャラクターショーなどのイベントを開催していることもあるので、子どもを連れて行っても楽しく過ごせるでしょう。
住宅の内覧会に行く
建設されたばかりの家を、購入を検討している人に向けて開放する内覧会も、家を建てるときの参考にできます。住宅展示場のモデルハウスは、広めの土地にぜいたくな建て方をしていますが、内覧会の住宅はこれから実際に住まいとして使われます。つまり現実的な設計を見られるのです。狭小地の建て方や設計など、参考になる点も非常に多いです。
住宅展示場や内覧会へ行くと、強引な営業を受けるのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし近年は、ハウスメーカーのイメージが悪くなるような行為はほとんど見られません。安心して足を運びましょう。
家を建てる予算を大まかに決める
家のイメージが固まってきたら、次は家を建てる予算を大まかに決めましょう。頭金として用意できるお金はどれくらいか、住宅ローンはどれくらい借り入れるのかなどを検討してください。お金は家を建てるだけでなく、家具や家電の購入、引っ越しなどでも必要になることにも注意が必要です。
家の購入予算を算出するには
よくいわれている目安が「1年間の住宅ローンの返済は世帯年収の30%」です。この30%という数値は、住宅ローンの返済だけでなく、賃貸住宅に払う家賃の目安としてもよくいわれます。あくまでも目安程度に考えてください。実際には妊娠や出産、子どもの成長などライフステージが変化することで収入や支出も変わるため、住宅ローンの返済が30%に収まっていれば大丈夫とは限りません。
基本的に子どもが独立するまで、支出は右肩上がりで増えていきます。一方で会社員の収入は年功序列で右肩上がりとはいかない時代になっているため、大幅な収入増を想定しないほうがよいです。これらの要素を考慮すると、住宅ローンの返済は年収の20%程度にしておくと無理なく払っていけるでしょう。
家を建てるのにかかるお金
家を建てるには、さまざまなことでお金が必要になります。土地を購入するだけでも、土地代のほかに次の費用がかかります。
- 仲介手数料
- 印紙代
- 登記費用
- 初年度の税金(固定資産税など)
- 諸費用 など
住宅ローンを組むにはこれら以外に、頭金を用意しておく必要があります。ほかにも家具や家電などを購入する費用も必要ですし、上下水道の整備などにお金がかかることがあります。
家の維持にもお金がかかることに注意!
家を建てるだけでなく、家の維持にもお金がかかります。暮らしていくうちに家は徐々に劣化していくため、床や壁などの傷みの補修、水回りの修理など、住み続けるためのメンテナンスに費用がかかります。特にお金がかかるのが外壁や屋根の塗装や補修で、10年に1度の頻度で対応が必要です。ほかにも庭木の手入れ、シロアリなどの防虫などにも費用がかかります。
これらの出費にはリフォームローンを組めますが、すでに住宅ローンの返済をしているため、生活を圧迫するおそれがあります。できるだけ貯蓄をして、いざというときのために備えておく必要があります。